リハビリ はんたろうブログ

理学療法士による学びの記録

ダイエットのために脂肪のことを知ろう

前回に引き続き、今回もダイエットにまつわる話。

 

生活習慣病の大敵である内臓脂肪です。

今回は内臓脂肪がどんな悪影響を及ぼしているのかについて考えていきたいと思います。

 

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目次

 

内臓脂肪とは

腸間膜脂肪などの内臓周辺に存在する組織で、皮下脂肪に比べて合成や分解の代謝が活発であり、消費されやすいという性質をもっています。

一般的に言われることですが、男性は内臓脂肪、女性は皮下脂肪がつきやすいといわれています。

肥満体形も内臓脂肪由来は「りんご型肥満」、皮下脂肪由来は「洋ナシ形肥満」とかって比喩されています。

 

脂肪はスペースが空いてて入り込む隙間があるところにつきます。ですので男性は筋肉量がある為お腹、女性は妊娠に備えるためにお腹以外にも足•背中やおしりと分散されます。

 

 

内臓脂肪が悪さをする流れ

 

先述しましたが内臓脂肪とは分解されやすいという性質をもっているのです。

 

分解されやすいということは、活発に動くことで消費されやすいということなので、蓄積していかないように消費すれば内臓脂肪由来の疾患は予防できるということですね。

 

内臓脂肪が増えると、分解された大量の遊離脂肪酸が血管に流れ込みます。

 

血管から肝臓へ移動し、肝臓でのインスリン感受性が低下し、高インスリン血症を発症させてしまいます。

 

全身の血管に流れ込んだ大量の脂肪酸中性脂肪を盛んに合成して脂質異常症を発症させる流れです。

 

「耐糖能異常」

インスリン抵抗性」

脂質異常症

「高血圧」

 

内臓脂肪症候群、いわゆるメタボリックシンドロームという症状を引き起こし、糖尿病や虚血性心疾患、脳梗塞など動脈硬化性疾患を引き起こしてしまうのです。

 

 

女性と内臓脂肪の関係

 

女性は更年期以降ですが、妊娠の可能性が低下し女性ホルモンのエストロゲンプロゲステロンの分泌低下が起こります。

こうなると女性でも男性型の内臓脂肪型の肥満になりやすくなってしまいます。

 

女性ホルモンは①内臓脂肪の蓄積を抑制しながらおしりや太ももといった下半身への体脂肪の蓄積を活発にする役割と②筋肉量が少なくても骨量の低下を防ぐ働きがあるといわれています。

 

女性で下半身太りがなかなか改善しないのはこのためだと思われます。

下半身の体脂肪が減りやすいのは授乳期のエネルギー不足を補う時だけと言われているそうです。

 

 

褐色脂肪細胞

今まで脂肪細胞の話をしてきましたが、脂肪細胞にも種類があります。

白色脂肪細胞と褐色脂肪細胞です。

 

白色脂肪細胞というのが皮下・内臓周辺に存在し蓄積型の脂肪細胞といわれています。

 

褐色脂肪細胞というのが代謝型の脂肪細胞で、体温の保持や体熱産生につかわれる細胞です。小児期に多く、加齢とともに減少していくものです。

赤ちゃんが体温が高いのはこのためです。あと、クマなどが冬眠で冬を越せるのは褐色脂肪細胞によるものらしいです。

 

また、成人では肩甲骨周囲や腋窩にわずかにあるとされ、背中・肩甲骨のエクササイズで全身の異化代謝が高まるのも褐色脂肪細胞のおかけであるとされます。

 

肩甲骨って意識的に動かさないとだんだん周りの筋肉ってどんどん痩せていくんですよね。スポーツをしないとなかなか腕を大きく動かすことってないかなぁって思います。

「手」は上がっても「腕」を上げないんですよね。

 

 

 

まとめ

・内臓脂肪はたまるけど消費されやすい

・内臓脂肪減らさないと脳梗塞のリスク高い

・女性も油断は禁物。年齢を重ねると内臓脂肪がたまってくる!

・女性が下半身の脂肪をとるのは難しい

・褐色脂肪細胞を活性化させるために肩甲骨をしっかり動かそう